JA職員による
津軽弁講座

入門編   初級編   中級編   上級編   番外編    超番外編  口試し

津軽弁について
 青森県は、日本海側の「津軽地方」と、太平洋側の「南部地方」に大きく分けられ、方言も津軽弁
南部弁」に分けられます。
 津軽弁は、津軽地方を中心に、北海道の南側から秋田県の北部まで使われています。
 厳しい冬の寒さから、口を大きく開けなくなったからとか、言葉が短くなったとかで、この津軽弁は作
られたと言われています。
どさとだけ言えば、「どこへ行くのですか」ですし、ゆさと言えば「
風呂ですよ」です。
 また、
といえば「食べなさい」「どうぞ」「頂戴」「かゆい」「お粥」「」、まねといえば「
めだ」「悪い」「できない」「やりにくい」「やばい!」など、使うときの状況やアクセントでいろいろな
意味をもつ短い言葉が多くあります。
 津軽の人々は早口で、端から見るとけんかをしているように見えますが、そうではないのですよ。怖
がらずに話しかけてみてくださいね。
(中には、本当に怖い人もいますのでお気をつけて・・・ m(_ _)m 



その1  入門編
津軽弁の語尾の基本です。若い人も子供もみんなが使っている(と思う?)津軽弁。
ここを見てから次へ進んでください!


自分のことを「」、相手のことを「」と呼びます。
「はい」(YES)は「んだ」、「いいえ」(NO)は「まね
語尾には「
」「」「きゃ
お願いするときは「

名詞には「
っこ」(手っこ、目っこ)をつけます。

」と「
」と「
」と「
」と「
を、どっちともとれる発音をすれば、
より津軽弁らしくなるでしょう。
したばって だけど、
したはんで だから
んだっきゃ そうだよね いいよね
んだんず そうなの
んだべ 〜でしょうね
んだびょん 多分そうだろうね
へばな またね
〜してまった 〜しちゃった
なも 何にも
なして どうして
どんだっきゃ どうしてこうなるの?
どうなっているの?
どもなんねぇべ どうにもならない。



その2   初級編
ここも、まだ基本のうち。日常的に使われている津軽弁。
これを覚えて津軽に来れば、大体のことは分かります。
使用例は、JAでの会話で使われた言葉から掲載しています。
津軽弁
標準語
使用例
標 準 語
まま ごはん わ、まま食ってくる〜 私ごはん食べてくる
まま け ごはんを食べなさい
又は ご飯を下さい
まいね
まね
だめだ わだっきゃまいねーよ わたしは駄目だ
したばって、まいねんず だけど、だめ
したはんで、まいねんず だから、だめんなだ
ちょうだい
してください
これ
領収証、書いで
これを下さい
領収証を書いて下さい。
じぇんこ お金 な、じぇんこだしておいでけねべか お金払っておいてくれない?
だら(こ) 小銭 だらっこもってねか 小銭持ってない?
わんつか
わんか
ちょっと
すこし
もう わんか まってけねな もう少し、待ってください。
たげ
たんだ
とっても
すごい
たんだ吹いてまって、なも、見えねんず 吹雪がすごくて、何にも見えないよ
たんだでねえ 大変だ
がっぱど たくさん がっぱど持っていってまった たくさん持って行ってしまった
なも 何にも なもねえ 何にもない
なも、なも
なも、いいんだね
(何にも)気にしないで
おかまいなく (遠慮して)結構ですよ
いらう いる(必要) 「これ、いらう?」
いらう
「これ、いるの?」
「いる」
(いらないは「いらない」で「いらわない」とはいわない)
ばり だけ

ばっかり
すったことすんのは、なばりだね そんなことをするのは、あなただけだよ
掃除したばりだのに・・・ 掃除したばっかりなのに・・・
わい!
わいは!
えっ!? 
わっ! あ!
(びっくりして使う)
わいは
なしたんず??
うわー、どうしたの?
あっつぁ まあ!あらま

(大変だ)
あっつぁ
たんだでねえな
うわあ、大変だなあ。
なげる 捨てる ゴミ、なげでけ! ゴミ、捨ててください
げっぱ ビリどん尻 運動会で、げっぱになった 運動会で、ビリになった
はっから 早くから、こんなに早く はっから、こたこたばし覚べで 早くから、こんな事ばかり覚えて
がっこ わ、がっこ飲んでいぐじゃ 私、水を飲んでいく
びろ よだれ まんだ、びろたれで 又、よだれがたれている
わらし こども、童子 このわらし、いくねぇわらしだ。 この子は、悪い子だなあ。
ぐだめぐ 文句を言う あの人、ぐためぐっきゃ あの人は愚痴っぽい人だ。
おづげ 味噌汁 わさ おづげ け 私に味噌汁ください
でっただ すごく大きい でっただ ちゃぺかででらな すごく大きい猫を飼ってるな〜
おたる 疲れる
へたばる
わい、おたってまたじゃ わぁ、疲れてしまった



その3   中級編
この辺も普通に使われている津軽弁。
津軽人同士の会話なら、たんだ使われています。
めぐさい はずかしい めぐせくて、まね 恥ずかしいから、できません
むっつい 焼芋や、焼菓子などを食べて、口の中に水気がない状態 むっついはんで、茶っこでも飲むかぁ お茶がないと食べにくいなあ
わったど 思いっきり わったど、叩いたんだべ? 思いっきり、叩いたんでしょ
まつこい まぶしい まつこい まぶしいよ
むったど
何回も むったどしかへでも、わからねんずや 何回も教えているのに、分かってくれない
ばやばや ぶらぶらしている
「おとっちゃさ、どさ」
「その辺さ、ばやばやっとしてんでねんず」
「お父さん、どこにいるの」
「その辺をぶらぶらしてるんじゃない?」
あめる 食物が、腐る どんだあめでらんた? どう、腐ってるみたい?
おけた ころんだ・転倒した わい!おけってまたじゃ わっつ!転んでしまった
しみる 凍る さびくて、水道管凍みでまったじゃ 寒くて、水道管が凍ってしまった
しばれる 凍てつく、凍りつく 今日、なんぼしばれるなー 今日、ずいぶん凍てつくなー
のめくる つんのめる わい!のめくってまたじゃ わっ!つんのめった
かっちゃましい うるさい、いらいらする なんぼかっちゃましば! 本当にうるさい!
かだる 仲間に入る わも、かだっていぐ 私も一緒に行く
ねっぱる くっつく あっつはんで、ねっぱる 暑いから、くっつくな
あずましい 気持ちがいい あずまし湯っこだなー 気持ちいいお風呂だなー
かつぐ・かっつぐ 追いつく やっと、かっつだじゃ やっと、追いついた
くまがる もつれる、こんがらかる この糸、くまがってまった この糸、もつれてしまった
しける とりかえる 車のタイヤ、しけねばまねな 車のタイヤ、取り替えないとだめだな
からがぐ 縛る ほどげねように、からがいで ほどけないように、縛って頂戴
かしがる 傾く この建物、かしがってきたな! この建物、傾いてきたな!
かだる 参加する わばも、かでで 私も、参加させて
ふっとず そっくり(同じ) 兄弟して、かっちゃどふっとずだな 兄弟で、母親とそっくっりだな
とろける 片付ける ちらがしたどご、ちゃんととろけろ 散らかした所、ちゃんと片付けろ
あれね 危なげで、心もとない(はらはらする) わい、あれねじゃ あらっ、危なっかしいわあ
かっぱ ひっくり返す かっぱ にしてっまた ひっくり返してしまった
しなぶる しゃぶる こら!まだ指 しなぶって こら!また指をしゃぶって



その4   上級編
ちょっと、難しい。しょっちゅう使われる言葉ではないけれど、津軽の人なら誰でも(?)知っている津軽弁。
むんつら 全部 むんつら食ってまったじゃ 全部食べちゃったよ
じゃんぼ じゃんぼ かってこい 髪の毛を切ってきな
ほんずなし どじだ。間が抜けている ほんずなしこのっ 間抜け、このっ
べろびろ よだれ びろ、口がら垂れじゃーよ! よだれが口から垂れてるよ!
さんじゃらっと さらっと さんじゃらっと行くが さらっと行ってみるか
のれそれ 思いっきり、全力で のれそれやってまれ 思いっきりやってしまえ
じゃける 雪がとけて、ぐちゃぐちゃになる 道路がじゃけまって、まいじゃ 道路の雪がじゃりじゃりに溶けてしまって、通りにくい
しなべる しぼむ、干からびる 風船、しなべでまった 風船、しぼんじゃった
しがま コーラ、しがまなしでけ コーラを氷を入れないで下さい。
しねぇ 噛み切れない、硬い このするめ、しねぇなー このするめ、硬いなー
だんこぬげる 腰が抜ける びっくらして、だんこぬがしたんだど びっくりして、腰を抜かしたんだそうだ!
ねご 一輪車 ねごふっぱってこい!! 一輪車引っ張っておいで!!
あぎらがす あきる、退屈する おもちゃこ買っても、すぐあぎらがすはんでな おもちゃを買っても、すぐにあきててしまうからな
あくだえる 悪さをする あぐだればこぐなっ 悪さをするなっ
まっこ お年玉 正月だはんで、まっこけるじゃ 正月だから、お年玉あげるよ
まがなる 身支度をする おもで、さびはんでちゃんとまがなって行げ 外は寒いから、きちんと身支度(着込む)して行きなさい
あこもこ 悪口 あこもこ ほる 悪口を言う
あっからど 口を開けて、ぽかんとしている様子  あっからど してらんだば 何ポカンとしてるの?



 番外編 
<人の性格を表現した津軽弁>例:なだば○○だな=お前は、○○だ
もつけ 調子にのりやすい(飲めと言われれば飲み、踊れと言われれば踊る人)ひょうきん者 ・変わり者
はんかくせ ・ うすけね 間が抜けている、ばかばかしい(悪い意味で使う)
ちゃかし おっちょこちょい
ほいどたかり けち、欲張りな人
えふり あるふり おべたふり
(3ふり)
かっこつける人 お金が無いのにあるふりをする人 知ったかぶりをする人 (3つ揃った人を「3ふり」という) 
じょっぱり がんこ者、意地っぱり、強情
からぽねやみ 無精者、無精な
えふりこぎ みえっぱり
からきんじ 強情張り、わがまま(人の意見を聞かないで、違うことをしたがる人のこと)
「からきじこいても、まいんだね」
ほんずなし 間が抜けている、少々おめでたい
いけじゃがし なまいきな、こざかしい
ごんぼほり わがまま、無理を通そうとする人
よったふり ねだふり しらねふり 酔ったふり、寝たふり、知らないふり
まむしい  さがしい  あずましい 健康  かしこい  快適
しゃべたきり  まがへきり    それっきり 言ったきり  任せっきり  それっきり
よぐたがれ 強欲者
ほいどたがれ けち、欲張りな人
きかね 勝気な、気が強い
やってまれ やっつけてしまえしてしまえ
つけらっと けろっと、平気で
はんつけ のけ者、仲間はずれ
かだくら 頑固、素直でない
ふけさめ (性格など)一定でない
ずぐなし、やずなし、ほんずなし 意気地の無い人、頭の鈍い人、あほな人
へらこ 年上女房


鼻穴さ、指 ことわざ
あつらえた ももひき
これ程、ぴったりするものは無いということ
はげ頭さ、ピン止め 「猫に小判」 「馬の耳に念仏」と同じ意味
石からさ、べこ 粗末に扱われた。食べるものが何も無い。
(牛は草原に居たいのに、石原につながれてしまった)
もちわら きせる おだてて、蔑むさま。 相手を無知とみくびって、甘い夢を抱かせる。
よく言えば、希望を持たせて励ます
(もち米のわらで作った、蓑(みの)は見栄えがよいが、米のわらで作った蓑より弱く、実用性がない。そのことを知らない人に、もちわらを着せて、はやしたてるさま)
目くそ、鼻くそ わらる なばり、きたねえ者はねえ
目くそが鼻くそを(汚いと)笑った(50歩100歩と同じ意味)
ほいどたかり ほいど=「法衣人」(お坊さん)
お坊さんが、家々を回って食べ物やお金をもらって歩くこと(たかり)からできた。
貧しい人たちも同じようなことをしていて、そういう人のことを「ほいど」と呼んだ。中には、貧しくないのに「たかり」をする人もいて、そういうことから現在は、物を持っているのに、人からもらってばかりいる人のこと(けち)を「ほいどたかり」と呼んでいる。
あまがえし 雨返し
冬の寒い間、雨が降ると(雨が雪にならない、暖かい日)次の日は、必ず、荒れた天気(猛吹雪)になるということ。
ぬげた 田んぼの田植えを機械で行った後に、機械ではできない狭い部分や植えそびれた部分などに手で植えること
からに ゆでたまご
津軽の足引(ふ)っぱり 解説無し
くず わらぞうり
わらだ編んだ、冬に良く履かれていたぞうり(現在は、ほとんど見受けられません)
しゃべればしゃべったってしゃべられるし、しゃべねばしゃべねってしゃべられるし、どうせしゃべられるんだば、しゃべねでしゃべったってしゃべられるより、しゃべってしゃべったってしゃべられるほうがいいべ
しゃべるは「言う」です。「しゃべる」と「しゃべらない」、どっちがいいと言っているのでしょう???



超番外編

家族や、体の部位の呼び方を紹介しています。
「よで」「あっちゃ」「あぐど」など・・・



あとがき

普段、津軽弁を文字で表すことはほとんどありません。
津軽弁は独特の濁音や鼻濁音が含まれており、
発音を50音で表記することは、とても難しいものでした。

本場の津軽衆に発音してもらうと、納得いただけると思います。

本ページでは標準語でとっつきやすい表現にしましたので、津軽の方々、どうぞ御了承下さい。

これからも、おもしろい津軽弁を紹介していきますので、更新をお楽しみに!